第 16章Windowsにおけるソースコードからのインストール

目次
16.1. Visual C++またはPlatform SDKを使用した構築
16.1.1. 必要条件
16.1.2. 64ビット版のWindowsにおける特別な考慮事項
16.1.3. 構築
16.1.4. 整理およびインストール
16.1.5. リグレッションテストの実行
16.1.6. 文書の構築
16.2. Visual C++またはBorland C++を使用したlibpqの構築

ほとんどのユーザには、PostgreSQLウェブサイトからワンクリックインストーラパッケージとして入手可能なWindows用のバイナリ配布物をダウンロードすることを推奨します。 ソースからの構築はPostgreSQLそのもの、もしくはその拡張の開発者のみを対象としています。

WindowsでPostgreSQLを構築する方法は複数存在します。 Microsoftのツールを使用した最も単純な構築方法では、サポート対象のバージョンのMicrosoft Platform SDKとそれに含まれるコンパイラをインストールします。 また完全なMicrosoft Visual C++ 2005 or 2008を使用しても構築することができます。 コンパイラの他にPlatform SDKのインストールが必要となる場合があります。

また、MinGWで提供されるGNUコンパイラツール、または、古めのWindowsではCygwinを使用してPostgreSQLを構築することができます。

最後に、クライアントアクセスライブラリ(libpq)は、Visual C++ 7.1またはBorland C++を使用して構築された静的リンクのアプリケーションとの互換性のため、Visual C++ 7.1またはBorland C++を用いて構築することができます。

MinGWまたはCygwinを使用した構築では、通常の構築システムを使用します。 第15章項15.7.5および項15.7.2にある固有の注記を参照してください。 これらの環境では64ビットネイティブなバイナリを生成するためには、MinGW-w64にあるツールを使用してください。 またこれらのツールは、LinuxDarwinなどの他のホスト上でWindows 32ビット版または64ビット版を対象にしたクロスコンパイルを行うために使用することができます。 Cygwinを実運用サーバとして使用することは勧められません。 これは、Windows 98などのネイティブな構築ができない古めのバージョンのWindowsでの実行に限定して使用しなければなりません。 公式のバイナリはVisual Studioを使用して構築しています。

ネイティブに構築したpsqlはコマンドライン編集機能をサポートしません。 Cygwinで構築したものはコマンドライン編集機能をサポートしますので、Windowsにおいて対話的にpsqlを使用する必要がある場合はこちらを利用してください。